◆新しい大学入試は“全人的評価”に?

 2020年度以降の大学入試はいまだに英語民間試験の扱いをめぐって混乱しているが、2024年度以降は間違いなく一段と改革が進む。そのことは教育熱心な保護者は知っている。保護者によっては一般入試の募集人員が縮小され、AO入試(「総合型選抜」に名称変更される)、推薦入試(「学校推薦型選抜」に名称変更される)に募集人員がシフトされることも理解している。

 これまでのような1回のペーパーテストによる選抜が主流ではなく、学力、熱意、適性などを総合的に見る方向へと進んでいくのである。学習だけでなく部活、行事、各種学外活動(海外体験、ボランティア活動、外部コンテスト、外部コンクールなど)、いわば高校時代の全生活が評価の対象になる。

 そうした大学入試の変化を見据えた保護者ほど、学習の多くが大学受験に向けた受験勉強の学校ではなく、多様な「体験」の機会がある学校を選ぶようになってきている。

 前出の「お坊ちゃん・お嬢さん学校」群は、伝統があるだけに施設が充実していたり(蔵書にしても平均的な学校の数倍あったりする)、学習内容が以前から探究型であったり、リベラルアーツ重視であったりする。学校を訪れて、保護者がそうしたことに気が付いたことがもう一つの要因ではないだろうか。

 どこの学校からどこの学校に受験者が動いたという、中学受験の世界内部での見方ではなく、今一歩俯瞰的に眺めると気づくことがある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻生太郎内閣で官房長官を務めた河村建夫氏(時事通信フォト)
官房機密費問題で河村建夫・元官房長官が重大証言「馳浩氏は発言撤回すべきではなかった」「私のときは麻生首相から“あそこに渡してくれ”と指示があった」
週刊ポスト
大学内のコンビニで買い物をされることもあるという(10月、東京・港区。写真/JMPA)
卒論提出間近の愛子さま、皇族の悲恋を描く『源氏物語』に夢中 不安定な登場人物に「親近感がある」と告白
女性セブン
永野の登場に泣き出すファンも多かった
永野芽郁の武道館イベント、坂口健太郎や斎藤工らがお忍び観覧 ビデオメッセージでは呼び捨て、兄妹みたいな“めいたろう”コンビ
女性セブン
《騒動拡大》『24時間テレビ』募金着服に怒りが広がる理由 視聴者が抱いていた「番組のあり方への疑問」に再点火も
《騒動拡大》『24時間テレビ』募金着服に怒りが広がる理由 視聴者が抱いていた「番組のあり方への疑問」に再点火も
NEWSポストセブン
羽生結弦(写真は2022年)
【ミニスカ、恋愛歴も】羽生結弦にとって想定外?「元妻Aさんの過去情報」も離婚理由になったか 
NEWSポストセブン
三浦百恵さんの作品が専門誌表紙に 名実ともに日本のトップキルト作家となり教室では「三浦様」と“神格化”
三浦百恵さんの作品が専門誌表紙に 名実ともに日本のトップキルト作家となり教室では「三浦様」と“神格化”
女性セブン
検査入院したという神田正輝
《旅サラダの当面休養を発表》神田正輝、病院嫌いになった生命力への絶対的自信「谷底に落下」「血まみれから回復」
NEWSポストセブン
2017年4月から『おはスタ』にレギュラー出演しているハライチの岩井勇気(岩井勇気SNSより)
ハライチ岩井と元おはガールでも話題の「年の差婚」 捨てられる不安を口にしない人はいない
NEWSポストセブン
GACKT
《『翔んで埼玉』GACKTの高校時代》常連「餃子の王将」前で卒アル撮影、滋賀県人として過ごした知られざる姿「学ラン」「チャリ通」「いつも斜め45度」
NEWSポストセブン
ハラスメント行為が報じられた安楽(時事通信フォト)
《楽天・安楽パワハラ騒動》遠征先で「女を呼べ!」 複数の現役選手らが決意の告白「あの人と野球をするのは限界だった」深夜の飲食店で後輩に大声で説教も
NEWSポストセブン
羽生結弦
羽生結弦、離婚の真相 元妻にとって「想像とは異なる新婚生活」“アスリート妻”としての役割与えられなかったか
女性セブン
実は結婚していたNHK吉岡真央アナ
【遠距離で結婚生活】NHK『ニュースウオッチ9』吉岡真央アナが「極秘結婚」していた お相手は高知放送局時代の「穏やかな先輩局員」
週刊ポスト