さて、主役以外の評判はどうでしょうか?
小夜子のバディ・柏木を演じる高橋克典さんの大阪弁には激しいツッコミが。
「雰囲気は大阪弁でも、単語のイントネーションが完全に違う時があって語尾が下がる所で上がってたりするんよ。だから全体として下手な印象になる」と、ネイティブ視聴者ゆえの鋭い指摘。
また、予想外に演技の評価が高かったのが、小夜子に騙される3爺──泉谷しげる、佐藤蛾次郎、麿赤兒。騙されっぷりが哀しくて、枯れ具合がいい。人間が弱っていく悲哀を体現している。それでもエロや強欲が落ちない。煩悩を見るようだと好評です。
そう。シニア・シルバー層にはまたまだ味わい深い役者がたくさん潜んでいそうです。若い頃は突っ張って肩で風を切っていても、そのポジションを自覚的に降りる頭の良さがあれば、枯れた人間の味わい深い演技ができる……と、ドラマの中には予想もつかない味わいポイントがあちこちに隠れています。だから、見るのをやめられません。