「不顕性誤嚥は気づくのが難しいからこそ、日頃から喉の筋肉を鍛え、嚥下機能を高めることが重要になります」(同前)
最も簡単な鍛錬法は食事の際、よく噛んで飲み込むという習慣を付けることだ。顎周辺だけでなく、喉の筋肉も使うことになるため、嚥下機能の強化に繋がる。
声を出すことも有効な対策。「発声しない時間が多くなると嚥下機能の低下を促す」(同前)とされ、リタイア後、人と話す機会がめっきり減ったという人は要注意だ。
ちょっとした嚥下機能の低下に気づくことも大切になる。飲み込む力が弱くなると、唾液の切れが悪くなり、よく痰が出るようになったり、朝起きたときに胸がむかむかする、水を一気に飲もうとするとむせ込んでしまうなどの傾向が出るようになるという。
喉でわかる“兆候”を見逃さず、命に関わる病気を防ぐ手立てにしたい。
※週刊ポスト2019年3月8日号