勝ったのは当時オープン特別だったチューリップ賞を含む3戦3勝で、4番人気のシスタートウショウ。結果7着までが関西馬、2着に入ったのは13番人気のヤマノカサブランカで、枠連は平成で最高の2万2630円!
この年のGIは関西馬12勝、関東馬3勝。以後東西比較では平成10年を除いて関西馬が圧倒。12年と17年など関東馬は1勝しかできなかった。平地GIでは関西馬の勝率は7割を超えている。
その理由としては、日常の調教を行なう関西の栗東トレーニングセンターが、関東の美浦トレーニングセンターより9年早く完成したこと、さらに昭和60年に坂路コースができたことなどが挙げられている。その効果が明らかになって“西高東低”の傾向が顕著になり、良血馬や有力馬がどんどん関西の厩舎に預けられていったということだろう。その後、美浦にも坂路コースができるなどで、“東西格差”はだいぶ是正されてきており、昨年は関東馬10勝、関西馬14勝だった。
平成の桜花賞は1番人気馬が3回に1回勝っており、連対率も5割とまずまず堅く収まっている印象だ。勝ち馬のうち18頭はチューリップ賞を使っているが、10番人気以下で勝った3頭をはじめ、三連単700万円超など波乱の一端を担った馬が、いずれも他のレースからの参戦だったというのが少し気になるところだ。
●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター
※週刊ポスト2019年4月12日号