「ekワゴン」「ekクロス」発表会の際、同社商品戦略本部チーフプロダクトスペシャリストの吉川淳氏は、こう語っていた。
「2008年と2018年、それぞれで軽自動車を選ぶポイントをアンケートしたところ、2008年は上位3位までが順に〈税金・保険の安さ〉〈価格〉〈燃費〉で、4位に〈車体色〉、8位が〈スタイル・外観〉でした。ところが10年後の2018年は、1位が〈車体色〉で、3位に〈スタイル・外観〉という結果になっているんです」
要は、かつては下駄代わりと目されていた軽自動車の市場占有率が上がっていく過程で、人に見られる部分の個性が、より重視されているというわけだ。
「色もとても大事な要素。そこで今回、2トーンのクルマを用意しただけでなく、5種類ある2トーン車は、すべて違う色のルーフカラーを設定しました」(同)
「ダイナミックシールド」のデザインやカラーバリエーションの品揃え強化といった点に、他社との差別化ポイントを置く三菱自動車。保守的で大人しいデザインではどんどん埋没してしまう時代にあって、“いかつい顔つき”のクルマの訴求力はどこまで浸透するか。「当社は国内販売台数の54%が軽自動車」(益子修CEO)と言うだけに、より個性を際立たせた「ekクロス」で、勝負を賭けることになる。
東京モーターショー・三菱自動車ブースの美女コンパニオン