「2人の子の幼稚園から高校卒業まで、ずっとどちらかのPTA役員をやっていました。2つのことは同時にできない性格なので、女優はやらずに、お母さんだけを30年やっていました」
娘は助監督など映画の現場へ、息子は教員の資格も取ったが、今は2人とも「俳優」の道を選んでいる。娘の行平あい佳は昨年、SMをテーマにした『私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください』(KADOKAWA)で、ハードな濡れ場も辞さない主演を務めた。
「試写と劇場で2回見ました。私、映画を見る時は純粋に作品として見るので、そこに娘が裸でいるとかまったく気になりません。城定秀夫監督の演出が素晴らしく、娘も私の同じ年の頃とは別人のように色気がありました」
40歳を過ぎてから「書」にハマったという。
「書道の専門学校は3年で卒業し書道教授資格を取得しましたが、さらに3年追加して6年も通ったんです。精神統一にもなるし、いつかは『書』に関わる仕事がしたいです」
もちろん、女優復帰も何ら支障がないほど若々しい。
【プロフィール】てらしま・まゆみ/1961年3月31日、東京都生まれ。新宿でスカウトされ、1980年に『宇能鴻一郎の貝くらべ』でロマンポルノデビュー。以降、15本の作品に出演して人気を博す。歌手やラジオDJとしても活躍した。1988年に結婚して休業し、1男1女の育児に専念。
取材・文■石田伸也 撮影■山崎力夫
※週刊ポスト2019年5月3・10日号