まず商品のテイストが違います。ワークマンは作業服出身で、かたやデカトロンはスポーツ・アウトドア出身です。そのため、ワークマンの商品テイストはシャープな感じがして、デカトロンは色使いがファンシーに映ります。作業服はあくまでも現場で着用するものなので、ファンシーなイメージは敬遠されます。それゆえ、ファンシーな商品が欲しい消費者とは棲み分けされるのではないでしょうか。
また、デカトロンは外資ブランドにありがちな縫製仕様の品質が低めですが、ワークマンは日本ブランドらしく縫製仕様の品質が高い。ステッチの歪みもありませんし、糸の始末もきちんとされています。
既存のカジュアルブランドに例えると、ワークマンは「ユニクロ」や「無印良品」的で、デカトロンは「フォーエバー21」的ではないかと感じます。
アパレル業界のコンサルタントや有力メディアはデカトロンを「黒船襲来」と賛美・警戒していますが、個人的には、フォーエバー21的であるがために、日本ではフォーエバー21と同様の評価を受けるのではないかと見ています。
フォーエバー21も本格上陸のときには随分と騒がれましたし、そこから数年間は好調に推移していたものの、2019年現在、店舗数は増えないどころか減少傾向にあります。低価格であることは評価されていますが、やはり商品品質は他のファストファッションよりも劣っているため、素材や縫製にうるさい日本の消費者には広く受け入れられなかったのではないかと思われます。デカトロンもそのあたりを改善しないと同様の未来が待っているのではないでしょうか。
さて、今回のワークマンプラスのららぽーと甲子園店の内見会に出席して、商品の詳細説明を受けました。その中で個人的に評価する商品をいくつかご紹介したいと思います。