◆39歳、同級生の友達の場合「見返りを求められるのがイヤ」
フリーランスで働いている彼女は、結婚相手というより、共に生活するパートナーを求めている。生活が不安定なのもあって、一人で生きていくのは不安がある。しかし、自由な時間は必須。そんな彼女が求めるのは精神的・経済的には自立しあった関係だ。
「結婚した後はともかく、デート中の段階で奢られるのは負担です。絶対に自分の分は自分で出したい。奢ったでしょ、という感じで、その後、いろいろと見返りを求められるのが嫌なんですよね。そうじゃなくても、奢って“あげた”という感情を抱かれること自体が気持ち悪い。たかがお金で、なんで優位に立たれなくちゃいけないんだよ、って。奢られる=愛されてるって思う女のほうにも問題があるかもしれませんけど」
◆45歳、職場の先輩の場合「女の子扱いしてほしいけど……」
結婚願望はあるものの、仕事を優先し、縁がなかったという職場の先輩。45歳には見えない若さだが、婚活は難航している。だが、長年婚活をしている年長者ならではの知恵があった。
「本音を言えば奢ってもらいし、たぶんそれは、女の子扱いしてほしいという気持ちなんだけど、年齢も年齢なので、そういうスタンスで臨まないように気を付けてはいます(笑)。長く婚活をして学んだのは、できるだけ早めに、奢る・奢られるのスタンスについて、相手と話し合うのがいいということ。友達がこんなことで彼氏と揉めたんですって、とか、友達の話にして、相手の考えを探るとか。あまり露骨に話すと、失敗することもあるから難しいですけどね」
男だから奢って当然、という時代では、もはやないだろう。しかし、奢るという行為には、時に、そこで支払う金額以上のコミュニケーションが発生しているように見受けられる。言葉以外のシグナルをどこまで読みとることができるかが、奢る・奢られる問題を地雷にせず、うまく乗り切っていく術かもしれない。