『ミシュランガイド2019』に掲載された、そば、うどん、焼きそばの店の店主におすすめのカップ麺を聞きました。“麺の達人”3人が選んだのは?
◆大好きな思い出の味を減塩して今も愛する
厳選した玄そばの製粉から行う『江戸蕎麦 ほそ川』(東京都墨田区)店主の細川貴志さん。約60年前、弁当代わりにしていた『チキンラーメン』(チキンラーメンどんぶり 194円/日清食品)を今もこよなく愛する。
「学生時代は袋麺を弁当箱に入れ、そこに教室の石油ストーブで沸かした湯を注いで食べていました。今はカップ麺もあってより便利だし、卵もふわふわでうまいね!」
減塩してでも食べたい味だという。
「医師から減塩を命じられているのですが、懐かしい味がやめられなくて…。麺の塩分と油分を湯でさっと洗い流し、濃い二番だしで作る方法を編み出しました」 減塩にする方法は以下の通り。
【1】湯を注ぎ、瞬時に汁を捨てる。【2】昆布、しいたけ、かつおぶしを1時間煮出した二番だしを注ぐ。【3】長ねぎと七味唐辛子、トマトペーストをちょい足しする。
《DATA》ミシュラン★ 『江戸蕎麦 ほそ川』 住所:東京都墨田区亀沢1—5
◆縁を繋いだのは“この麺がすべてさ”
全粒粉のうどんが評判の割烹系うどん店『さぬきや』(東京都杉並区)。店主の近藤康浩さんは、“あるカップ麺”で“ある縁”を作った。
「1985年放送の『カップヌードル』のCMを見て『HOUND DOG』の大友康平さんの大ファンに。お客さんのご縁で来店され、ミシュランのお祝いに花も贈っていただきました!」
近藤さんにとって『カップヌードル』は思い出の味。
「高校時代にバスケ部でしごかれ、放課後に食べるこれが楽しみでした。今は小腹がすいた時に食べられるよう、旅のお供に欠かせない相棒。アレンジのしやすさもいいね」
『カップヌードル』(194円/日清食品)のちょい足し技も教えてくれた。
【その1】豆乳+おろししょうが+長ねぎ+黒七味 「豆乳でコクを出した分、薬味で後味はサッパリと」
【その2】豆乳+ココナッツミルクパウダー+クミン+チリ 「手軽にエスニックな風味を楽しめ、夏場にほしくなる味わい」
《DATA》ビブグルマン 『さぬきや』 住所:東京都杉並区高円寺南4-38-7
◆景品欲しさに食べるうちに“推し麺”に
ふわふわなお好み焼きはもちろん、もっちりとした焼きそばにもファンが多い。
『OSAKAきっちん。銀座本店』(東京・中央区)店長の田中直樹さんは、カップ焼きそばは『U.F.O.』一筋。
「大阪人の定番で、他よりも濃厚な味がする。小学生の頃、景品の亀形カメラ『カメカメラ』が欲しくて食べまくって、当たった時はめっちゃ嬉しかった! 忘れられない思い出の味です」
『日清焼そばU.F.O.旨さ凝縮、濃い濃いソース!』(194円/日清食品)がおすすめで、「濃すぎるソースがたまらない! 定番よりもっと濃厚で、味変で卵を絡める時は、これくらいがちょうどいい」
ちょい足し技も教えてくれた。
濃いめの味に飽きた頃、味変。溶き卵に長ねぎ、紅しょうがを入れ、麺をつける。そうすると、濃いめのソースがマイルドになるという。
《DATA》ビブグルマン 『OSAKAきっちん。銀座本店』 住所:東京都中央区銀座4-14-19 グレート2F
※女性セブン2019年5月9・16日号