ライフ

ネットに愚痴や悪口を書くとダークサイドに堕ちる5つの理由

スマホで気軽に発信できる時代であるが故に気をつけたい

 近頃はネットの「コメント機能」も充実してきた。手軽に利用できるとあって、使う人も増えている。ただ、心得ていたほうがいいこともある。コラムニストの石原壮一郎氏が指摘する。

 * * *
 21世紀を生きる私たちは、長い人類の歴史のなかでダントツに大量の愚痴や悪口に囲まれて生きています。それは言うまでもなく、ネットやSNSが発達したから。誰もが意見を表明できるようになった利点も、たしかにあるでしょう。しかし、そんなものは軽く吹き飛んでしまう悪影響が、私たちの心や人生を徐々に蝕んでいます。

 もちろん、そういうものがなかった昭和までの時代も、人は愚痴や悪口に精を出していました。しかし、聞かせる相手は周囲の家族や知人や同僚であり、そんなことばっかり言っていると嫌な顔をされたり鼻つまみ者になったりするので、ある程度は自制心が働いたものです。しかし、ネットの発達はそんなタガを外してしまいました。

 たとえばSNSに実名で愚痴や悪口を書き込むのは、どこかの駅前でメガホンを持って、大勢に向かって悪態をついているのと似たり寄ったりの行為です。しかし、本人にそういう意識はありません。ネットやSNSに愚痴や悪口を書き込むと、どんどんダークサイドに堕ちてしまいます。理由は、次の5つ。

その1「四六時中、愚痴や悪口のネタを探し続けてしまう」
その2「不都合なことに向き合わないので、何も解決しない」
その3「目先の反応が嬉しくて、際限なく先鋭化していく」
その4「自分を『悲劇の主人公』に仕立てるのが上手になる」
その5「知らないうちに『困った人』のレッテルを貼られる」

 この段階で「なるほど」と納得した人は、最初からその手のことは書き込まないでしょう。「そんなことあるか!」と反射的にいきり立っている人は、たぶんもはや手遅れ。「えっ、どうして?」と思った今ならまだ間に合う方のために、少し説明させてください。

●その1「四六時中、愚痴や悪口のネタを探し続けてしまう」

 愚痴や悪口は、すぐにネタが見つかります。反応もそれなりにいいでしょう。周囲は無責任に慰めたり同意したりするので、「自分は正しい」と思い込むことも容易です。そんな快感に溺れて、何度もその快感を味わいたくて、朝から晩まで「なにか愚痴や悪口のネタはないか」と探し続けてしまう体質に……。他人や物事のいいところではなく、とにかくあらを探す癖もつきそうです。そういう毎日は、はたして楽しいでしょうか。

●その2「不都合なことに向き合わないので、何も解決しない」

 愚痴や悪口は、吐いた瞬間はスッキリすることができます。しかし、根本的に何かが解決したわけではありません。強引に自分を正当化した分、解決から遠ざかっていると言えます。SNSで見かける同僚や上司や配偶者に対する文句は、大半が「こんなところに書いてないで、本人に言えよ」と思えるものばかり。「言えないから書いているんだ」と反論されそうですけど、言う以外でも何か打てる手を考えたほうが有意義です。

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
「どうして卒業できないんだろう…」田村瑠奈被告(30)の母親が話した“大きな後悔” 娘の不登校に焦り吐露した瞬間【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン