国内

トランプ氏アイダホポテト騒動、日本人の政治への熱さ示した

トランプ氏が食べたのは実は北海道産だった(共同通信社)

トランプ氏が食べたのは実は北海道産だった(共同通信社)

 とくに支持政党を持たず厚く信仰する宗教もナシ、というのが日本人の一般的な庶民像だった。ところが、ネットが広く普及するにつれ、政治への関心は意外に高いかもしれない面が見えている。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、米トランプ大統領来日時の「アイダホ産ポテト」をめぐる騒動を振り返り、ネットと政治への関心について考えた。

 * * *
『週刊ポスト』6月10日発売号に掲載された「トランプ大統領が堪能した『アイダホ産ポテト』は本当は国産だった」記事を、私が編集に携わるウェブサイト「NEWSポストセブン」に転載した際の反応が実に興味深かった。何しろアツいのである。元々日本人は政治に関心がない、と言われているが、SNS時代になって「そうでもないのでは?」と思うことが増えてきた。

 自分の支持する側に批判的に見える記事を出したメディアは“マスゴミ”扱い。評論家等も、政権支持派か反対派かで敵対勢力からゴミクズ扱い。

 今回の「本当は国産」がなぜ、政治的イシューになったかといえば、これは政権支持派の心の琴線に触れてしまったからだ。トランプ氏が訪れた炉端焼き屋では、「和牛」と「アイダホ産ポテト」が饗されたとテレビ等で報じられた。我が国の誇りである美味なる和牛をトランプ夫妻に堪能していただくとともに、相手の国も尊重する「おもてなし」の姿勢を見せるべくアイダホ産ポテトを出した。さすが安倍ちゃん、外交センス抜群! 外務省はよく分かってる! これで日米同盟は盤石だ!

 こんな気持ちになっていたところ、ポストが突然「あのイモ、国産だったらしいッスよ」と報じてしまったのだ。となれば、絶賛のコメントをネットに書いた者や感じた者からすれば、ハシゴを外された形となる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
《実は既婚者》参政党・さや氏、“スカートのサンタ服”で22歳年上の音楽家と開催したコンサートに男性ファン「あれは公開イチャイチャだったのか…」【本名・塩入清香と発表】
NEWSポストセブン
かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
皇室に関する悪質なショート動画が拡散 悠仁さまについての陰謀論、佳子さまのAI生成動画…相次ぐデマ投稿 宮内庁は新たな広報室長を起用し、毅然とした対応へ
女性セブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト
「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン