国内

猫50匹惨殺52才男、「窃盗罪」で扱われ不起訴の可能性も

Aさんに問い詰められ、返答に窮する新村容疑者(愛護団体提供)

 ここ数年、日本は猫ブーム。ネコノミクスなんて造語も生まれた。そんな中、おぞましい事件が起きた。6月13日、富山県富山市で「50匹の猫を殺した」などと告白し逮捕されたのが、新村健治容疑者(52才)だった。

 被害にあった猫・モコオ(雄のアメリカンカール)の飼い主・Aさんが憤る。

「モコオが自宅前の路上で、自動車に乗った新村に連れ去られたのが5月19日。すぐに警察に通報しましたが、取り合ってくれない。何度か訴えたところ一度は動いてくれたのですが、“本人が否定している”“猫もいなかったし、これで気持ちを収めてほしい”と言うだけでした」

 到底納得できないAさんは地域の動物愛護団体と共に、新村の自宅に乗り込んだ。

「20分ほど新村に詰め寄ると、モコオの殺害を認めました…それだけでなく、“50匹から100匹ぐらい殺した”と嘯き、“せっかく苦労して捕まえたのに、すぐに死んでしまったら面白くないから”と水しか与えず、“ニャンニャン鳴いているのを聞いて楽しんだ”と残酷な殺し方もしゃべり始めたのです」(Aさん)

 新村のスマホには「猫を殴る」「猫蹴る」などの検索履歴があったといい、暴行の痕も見て取れたという。

 Aさんの怒りが沸点に達したのは、その直後。新村の“猫の遺体は漁港に捨てた”の告白通り、モコオの死骸を漁港で発見した時だった。

「連れ去られてからすでに1か月近く経っていたので頭部は白骨化し、胴体は剥製のようになっていました…。翌朝、警察に通報しましたが、夕方までモコオの遺体は放置されたまま。結局、私が遺体を回収しました」(Aさん)

 近隣では、数年にわたって飼い猫が行方不明になる事案が増えていたという。

 大事な“家族”を無残に殺されたAさんだが、今後、彼に追い打ちをかけるような展開になるかもしれない。新村に厳罰を求めることは難しいからだ。渋谷共同法律事務所の萩尾健太弁護士は言う。

「盗んだ猫を殺した場合に問うことができる罪は、『窃盗罪』『器物損壊罪』『動物愛護法違反』の3つ。今回の逮捕容疑である窃盗罪は懲役10年以下と、その中で最も重い刑ですが、初犯だし転売目的でもなければ起訴されない可能性もある。

 6月に改正案が可決された動物愛護法は、殺傷が5年以下の懲役または500万円以下の罰金。改正前は2年以下の懲役または200万円以下の罰金だったので、これでも重くなりました。器物損壊罪なら3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン