ライフ

60代以降は毎年受けたい検査 脳MRI、腹部エコー、腹部CT

間質性肺炎はどんな病気?(写真はイメージ)

60歳になったらどんな検査を受けるべきか

「お金ももったいないし、受けなくても大丈夫だろう」と高を括っていると重病を見落としてしまうかもしれない医療検査。「どの検査を、何歳から、どれくらいの頻度で」受けるべきかの判断は難しいところだが、中でも60代以降、とくに重要性が高まる検査について名医が教えてくれた。

 くどうちあき脳神経外科クリニックの工藤千秋医師が検査を勧めるのは、『脳MRI/MRA』だ。

「MRIは脳の断面図を映す検査で、脳梗塞を起こしている血管の詰まりなどが白い影となって映ります。MRAは脳の血管を立体的に映し出し、くも膜下出血の原因になる未破裂動脈瘤などを発見できます。

 年齢とともに脳の血管の動脈硬化のリスクは高くなるので、60代以降は1年に1回の受診が望ましい。脳の疾患は命に関わるため、可能であれば50代でも2年に1回程度は受けたほうが良いと考えられます」

“沈黙の臓器”と呼ばれる肝臓のがんや、進行が速い膵臓がんの発見には、『腹部エコー』と『腹部CT』が有効となる。

 人間ドック・検診を数多く手がける東京国際クリニックの宮崎郁子副院長は、「60代からは年1回の受診が望ましい」と語る。

「腹部エコーでは、肝臓がんの主要因である慢性肝炎、脂肪肝を発見でき、より精度を高めるために腹部CTを組み合わせて受診すると良いでしょう。

 胃や大腸、肝臓に囲まれている膵臓は、がんの発見が難しい部位ですが、腹部CTなら、エコーでは映せない部分も映すことができます。罹患率や死亡率を考えると50代のうちに1回は受診したいところですが、加齢とともにリスクが増すため、60代からは毎年受診したい」(宮崎氏)

医療検査「始める年齢」「頻度」「やめる年齢」一覧

※週刊ポスト2019年8月2日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン