国内

五輪中に大地震起きたら 民泊外国人の避難所難民が増えるか

地震対策は大丈夫?(写真/EPA=時事)

 もし東京五輪の開催中に「首都直下型地震」が起こったら、甚大な被害を招きかねない。政府の中央防災会議によれば、M7.3クラスの都心南部直下地震が起こった場合、首都圏の死者数は最大で2万3000人にのぼると想定されている。皇居や東京タワーなどの名所を巡るマラソンコースには、下町の木造住宅密集地域もあり、火災のリスクが高く、大きな危険が潜む。また、東京湾の最奥部にあるフェンシングやレスリング会場(幕張メッセ)や、セーリング会場の江の島ヨットハーバー(神奈川)は津波被害が広範囲に及ぶと予想される。

 一次災害(地震)、二次災害(火災・津波)を免れた観客は「避難所」に向かうことになるが、ここにも困難が待ち受けている。

 東京都内の避難所は、平時ですら不足すると指摘されており、五輪期間中には“避難所難民”がさらに増えることも想定される。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が警鐘を鳴らす。

「観客は、会場周辺の公園などの広域避難場所に“一次避難”した後、自治体が開設する屋内の避難所に向かうでしょう。

 しかし、避難所が対象としているのは、基本的に“地域住民”です。住民でない観客を収容すると、地域の住民が入れなくなり、パニックになったり、観客が屋外の広域避難場所に戻されるケースもあり得るでしょう」

◆「民泊」宿泊の外国人が「避難できない!」

 東京周辺では、避難所だけでなく、五輪の観客が宿泊する「ホテル不足」も叫ばれている。みずほ総合研究所の試算によれば、五輪開催中は最大1万3700室程度の客室不足が発生。開催までの1年で需要を満たせる見通しは立っていない。

 そこで、「民泊」を利用する国内外の観客が増えると見られるが、ホテルなどの宿泊施設に比べ、災害対策が行き届いているとは言い難いのが現状だ。

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン