国内

摂らなくていい「油」も存在、管理の仕方も重要

アレルギーにも油は深く関係

アレルギーにも油は深く関係

 普段口にしていた食材や調味料が、実は健康を脅かす危険な食べ物だったとしたら──。

 私たちの食に身近な存在である「油」の役割について、日本臨床栄養協会理事で名古屋経済大学准教授でもある早川麻理子さんが説明する。

「脂質である油は、たんぱく質、炭水化物と並んで人間にとって不可欠な三大栄養素の1つ。体の細胞膜やホルモンなどの生成に役立ちます。体内で作り出すことができない『必須脂肪酸』は、必須脂肪酸が含まれる油を食べて摂取する必要があります」

 その一方で、「摂らなくていい油」も存在する。『その病気、その疲労、「隠れ油」が原因です!』(三笠書房刊)の著者で、植物油研究家の林裕之さんはこう話す。

「トランス脂肪酸が多く含まれるマーガリンやショートニングは摂らない方がいい。工業的に作られた脂質で、悪玉コレステロールを増やすばかりか、善玉コレステロールを減らす作用があり、冠動脈性心疾患のリスクを高めることがわかっています。

 米国ではトランス脂肪酸の原因となる油の食品添加が2018年6月から原則禁止となりました。日本では、国民の摂取量の少なさを根拠に規制がありません。そのためトランス脂肪酸が含まれているかどうか、どれくらい含まれているかわからないものもあります」

 マーガリンとバターならトランス脂肪酸の量が少ないバターを選ぶ方がいいが、最近はメーカーの工夫により、「トランス脂肪酸ゼロ」のマーガリンや「ショートニング不使用」のお菓子やパンも増えている。

 また、先述の「必須脂肪酸」には「オメガ3系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」がある。

 本来、積極的に摂るべき油である「必須脂肪酸」だが、健康検定協会理事長で管理栄養士の望月理恵子さんは「現代人はオメガ6系脂肪酸を摂りすぎている」と指摘する。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン