美人で気の合う彼女は、掃除・片づけができない人だった
「狭い家なので、掃除っていってもたいしたことはないし、料理だって休日くらいしか作らないんですが、家のことはほとんど僕がやっていましたね。彼女、物が捨てられないし、片付けもできないので、僕が掃除しないと、足の踏み場がなくなるんですよ。トイレとか水回りが汚れるのもキツかった。彼女は気にならないみたいだから、僕がやるのが当然、みたいになって、僕も元々一人暮らしをしていたからそれほど苦痛ではなかったけど、こいつとは結婚はできないなとは思いました」
同棲と結婚は別、ということか。
「結婚ってやっぱり生活だと思っていたので。元カノは美人で一緒にいて楽しいけど、家庭的でもないし、かといって仕事を頑張るタイプでもなくて……別にどちらかを強く望んでいたわけではないんだけど、家庭生活を思い描けなかったんですよね」
◆告白すると、「結婚前提なら」ときっぱり言われる
健人さんと同じ年の元カノは、結婚を迫ったりはしなかったのだろうか?
「たぶん、匂わせてはいましたね。部屋に『ゼクシィ』が置いてあったこともあったし、友達が結婚する話をよくしたり。でも、面と向かって“結婚してくれ”と言われたことはなかったんです」
おそらく結婚願望があったであろう元カノに別れを告げたとき、少し泣かれたが、思ったほどの修羅場にはならなかったという。
「あっけないくらいに、あっさり別れてしまって。あれ? 僕のこと、そんなに好きじゃなかったの? ってショックを受けたくらい(笑)。正直戸惑ったけど、今の奥さんのことがもう好きになっていたので、勇気を振り絞って家を出て行きました」
すぐに現在の妻に付き合ってほしいと告げると、「結婚前提なら」と、きっぱりと言われた。年齢的にもそろそろと思い始めていた健人さんは、意を決して「もちろん」と答えた。
では現在の妻は、元カノになかった部分を持つ女性なのだろうか?