ビジネス

『DTテレビ』生みの親は藤田晋サイバーエージェント社長だった

DTとは卒業せねばならぬもの(イラスト/ヨシムラヒロム)

DTとは卒業せねばならぬもの(イラスト/ヨシムラヒロム)

 ユニークな番組が並ぶAbemaTV、そのなかでも異彩を放っているのが『DTテレビ』(※DTとは童貞の略)だ。番組のコンセプトは「童貞の、童貞による、童貞のための番組」、裏テーマは道半ばの者だけが体感できる「青春」だ。司会はチュートリアルの徳井義実、アシスタントは元アイドリング!!!・朝日奈央が務める。そんなバラエティ界の猛者二人のお膝元で自身の道程を語るのがひな壇に座る童貞達。2017年10月の配信開始以降、童貞の会員制クラブは沸き立ち、止むことのない不毛な議論は月日を経るごとにヒートアップしている。少しビターな童貞青春バラエティ番組『DTテレビ』はいかに誕生したのか。株式会社AbemaTV 番組プロデューサー・濱崎賢一氏に、実家が振り込め詐欺に遭ったとき『DTテレビ』を視聴し、気持ちを立て直したイラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が聞いた。

 * * *
──2017 年 10 月にスタートした『DTテレビ』ですが、番組はどのように誕生したのですか?

濱崎:2017年1月に始まったブスの女性達が語り合う『おぎやはぎの「ブス」テレビ』の反響が大きかったことがキッカケでした。配信をはじめてから3ヶ月ほど経った頃、企画会議で社長の藤田晋から「『ブステレビ』の男性版を作ったら良いんじゃない。『DTテレビ』とか」と提案されたんです。

──『DTテレビ』の生みの親は藤田社長なんですか!驚きました。

濱崎:そうなんですよ。ただ最初『DTテレビ』のアイデアを聞いたときは、ちょっと難しいかなぁと思いましたね。藤田が『DTテレビ』を忘れてくれることを願って、自分の中で1回、企画を保留にしてたんですよ。しかし、次の会議で藤田から「『DTテレビ』の企画どうなってる?」と聞かれ「ヤバい、覚えてる」と急いで企画書を書きました(笑)。

 藤田は『DTテレビ』に関していえば、かなりテンションが高かったですね。

──藤田さんって童貞への思い入れが強い方なんですね、意外でした。話は少し戻りますが、濱崎さんは『DTテレビ』の企画を聞いた際、テレビマンとして具体的にどこが難しいと思ったのですか?

濱崎:童貞がテーマの番組を作ることに興味はありましたが、何回も放送できるほどネタがないように思えました。例えば『ブステレビ』の場合は、ブスが実は男にモテていたり、すごく悲しい振られかたをしたり、と女子トークができるわけですよ。また、「ブス」というテーマは意外と広い部分をカバーできるんです。「ブス」という形容は他人に抱きやすい感情だけど、自分でも「うわぁ、今の自分ってブスだなぁ……」と自己嫌悪することってありますよね。どんな美女にもブスな瞬間は訪れます。ブスとはある意味、永遠に話ができるテーマなんです。

 ただ、童貞となると違います。結局は“できなかった”話にまとまってしまいますからね。トークの手札がブスと比べた際、圧倒的に少ないように思えました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン