不調の原因と症状の見分け方

 消化管穿孔という病気のケースもあるが、これも本人や家族では見つけづらい。母親の介護をしているという主婦の松田葉子さん(65才・仮名)が言う。

「いつものように朝食をとったあと、『お腹が痛い』と言う母に、食あたりか胃もたれだろうと薬を出して様子を見ていたのですが、なかなかよくならない。それどころか、熱もあるようでした。たまたま訪問看護師さんが来る日だったので、そこで異変に気がついてすぐに入院しましたが、もし胃薬をのみ続けていたら、と思うとぞっとします」

 消化管穿孔は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などで消化管に孔が開き、食べたものがお腹の中に出て急性腹膜炎を起こす病気だ。

「通常の場合、腹部の激痛で、お腹はパンパンに硬くなるが、高齢者の場合は痛みが軽く、お腹もそれほど硬くならないため、要注意です。

 そのほか、腹痛は子宮筋腫や膀胱炎など婦人科や泌尿器科の病気が原因の場合もある。かかりつけ医で診てもらい、必要に応じて専門家を紹介してもらうのがいいでしょう」(亀谷さん)

※女性セブン2019年10月24日号

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