ライフ

少量の体液でOK、がんなどの疾患を早期発見できる検査が登場

血液を少し採るだけで分かる

 受けた方がいいとはわかっていながら、苦痛だった記憶がよみがえり、足が遠のいてしまう「検診」。しかし、日本人のがん罹患率の高さは、“検診嫌い”が理由とも。最新技術を知って、健康について見直してほしい。

◆一滴の血液で13種類のがんを早期発見へ

 血液や唾液など、少量の体液からがんなどの疾患を早期発見できる検査方法の研究も進んでいる。なかには、たった一滴の血液から、がんをまとめて調べることができる検診の実用化も進んでいるという。医療ジャーナリストの増田美加さんはこう言う。

「国立がん研究センターで臨床試験を行っている“リキッドバイオプシー検査”では、血液の血清に含まれる『マイクロRNA』という物質を調べることで、乳がん、大腸がん、胃がん、肝臓がんなど13種類のがんを早期発見できる技術が開発されています。現段階ではよい成果が出ているようで、実用化されれば、検診を数多く受けなくても、がん検診を速やかに済ませることが可能になります」

 がんを調査するための物質である「腫瘍マーカー」を検出する血液検査はすでに存在するが、従来の検査では、初期がんの検出が困難とされていた。

 手軽に、複数のがんが早期発見できるとなれば、苦しい思いをして内視鏡検査を受けなくてもいいのではないだろうか。

「実用化されても、最終的に13種類のがんではなく、特定のがん検診にのみ適用される可能性もあります」(増田さん)

 まだ少し先の話だが、期待したい。

◆AIの学習能力が医師不足や誤診を解決する!?

関連キーワード

関連記事

トピックス

『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
元乃木坂46の伊藤万理華の演技に注目が集まっている(公式HPより)
《難役が高評価》異例のNHK総合W出演、なぜ元乃木坂・伊藤万理華は重用されるのか 将来的には朝ドラ起用の可能性も
NEWSポストセブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン