備蓄米は広大な倉庫群に保管されており、時間の経過とともに、劣化したり、害虫が涌いて食いつぶしてしまう恐れもあることから、担当者は一定期間、石炭を使ってコメを乾燥させていた。
その石炭の量は毎年170万トンにも達していたという。この量はイランが1年間で消費している石炭の量と同じだという。
しかし、中国の石炭は品質が悪く、石炭の燃えかすの粉塵が発生、これが備蓄米を汚染してしまったという。
ある科学者は「コメを乾燥させるために、石炭を使わず、二酸化炭素を使って低温で乾燥する方法が最適だが、膨大な備蓄米を洗浄する費用や、さらにこれまでの石炭を使う乾燥する機械を廃棄して、新たな機械を製作する費用は莫大な額になるとみられる。現在の試算では少なくとも1兆元は下らない。もっと簡単は方法があればよいのだが、汚染米の処理は極めて複雑で、一筋縄ではいかない」と指摘しているという。