スポーツ

NPB合同トライアウト 若手選手の現実的な希望は社会人野球

合同トライアウトには43選手が参加した

 日本野球機構(NPB)が主催する12球団合同トライアウトは、「プロでの再起」を期す機会としてはもはや有名無実化している。ここ数年はNPBの球団に“再就職”できる選手はせいぜい2人から3人ほど。今年からは挑戦できる回数も3回から2回になった。

 スタンドでは各球団の編成担当者が冷めた視線を送る。その一方で、近年は野球選手の“セカンドキャリア”を支援する企業関係者の勧誘が盛んだ。トライアウトを終えた選手を出待ちし、片っ端から声をかけてゆく。

 保険会社や警備会社といった一般企業に加え、警視庁は同庁の野球部に所属する元横浜DeNAの大田阿斗里(2007年高校生ドラフト3位)をスカウトマンとして派遣。また、柔道整復師や鍼灸師といった国家資格取得を支援する近畿医療専門学校が、「トライアウト参加者限定 入学金+授業料3年分全額免除」と書かれたパンフレットを配っていた。同校野球部で部長を務める東入來健太氏が話す。

「国家資格取得を支援すると共に野球部に所属できます。実力が認められれば、(同校がオフィシャルパートナーを務める独立リーグ)兵庫ブルーサンダーズを介して、NPBの道も拓けていくかもしれません」

 今オフは2017年のドラフトで仙台育英から楽天に6位指名を受け入団した西巻賢二がわずか2年で戦力外となるなど、戦力外選手の低年齢化も顕著だ。

 まだまだ身体は元気だから、育成契約だろうが独立リーグだろうが、野球を続けたい。しかし、独立は実働期間だけ給料が支払われる形で、もちろん単年契約。仮にアカデミーの講師として球団に残れたとしても、先の人生が不安なのは同じだ。

関連記事

トピックス

2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン