国内

子供のSNS被害予防に有効な「自動車教習所方式」とは

大阪に住む女児をツイッターで誘い出し、栃木まで連れ去った(時事通信フォト)

 子供が小学校高学年にもなると、クラスメイトがスマホを持っているという話がちらほら聞こえてくるようになる。子供にいつスマホを与えるべきなのか、SNSはいつから使わせるべきなのか、どのように使わせればいいのか……親にとっては頭の痛い問題だ。

 大阪・住吉区の小6女児が栃木県小山市に住む男に監禁されていた事件に続き、埼玉県本庄市に住む男(37)が、兵庫県の家出願望のある女子中学生を連れ出し、自宅とは別の借家に住まわせていたことが発覚した。両事件とも、ツイッターの利用者同士が非公開でメッセージを送り合うことができる「ダイレクトメッセージ(DM)」が利用された。

「今やSNSだけでなく、ネット上の多くのサイトが出会いの場になっている」と指摘するのは、ネット依存アドバイザーの遠藤美季氏だ。

「出会い系サイトやSNS以外にも、オンラインゲームやスマホゲームで利用者同士がメッセージを送り合う機能があるものがあります。動画のコメント欄やDM、チャットでも誰にも見られず個人間で交流できるようになっており、それを悪用しようとする人はさまざまな手口でターゲットを探しているのです」

 とはいえ、現在すでに学校での「調べ学習」にネット検索が許容されたり、タブレット端末を授業で使ったりすることも増えてきている。今後、スマホやタブレット端末を使って授業を動画で視聴するような機会も増えていくはずで、家庭での予習復習も同様だ。ネット環境と教育がより密接に結びつくようになるなか、デジタル端末からいっさい遠ざかって日常生活を送ることはもはや不可能だ。

 そうであるなら、子供のころから少しずつインターネットの世界やデジタル端末の扱い方を学ぶ必要がある。大人になっていきなりこれらを使い始めることのほうがリスクは大きくなるだろう。

 インターネットやデジタル端末の適切な使用法を身につけることは、自動車の運転技術を身につけることに似ている。自動車をいきなり路上で走行させるのではなく、塀で囲われた教習所内で練習するように、家庭で親が隣にいながら一緒に使って練習させることだ。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン