ジャージ素材のパンツにジャケット、スニーカーを組み合わせた最新のビジカジスタイル
一方、今の若い世代はその当時の着こなしとは無縁です。
スーツに変わるビジカジスタイルとしての代表は、「ジャケット+チノパン、カジュアルスラックス」などのジャケパンスタイルでしょう。
通常のスーツは上下が同じ生地でセットになっていますが、これはジャケットとパンツがそれぞれ別の生地でできています。ジャケパンスタイルというとジャケットにチノパンなどの綿素材パンツを思い浮かべる人も多いでしょうが、別にウールのスラックスでも構いません。
よく紺ジャケットとベージュのチノパンを組み合わせている人がいますが、正直なところ、カッコよく穿きこなすのは結構難しいと思うので、個人的にはお勧めしません。むしろ、紺やオリーブグリーン、ダークグレーなどのチノパンのほうが穿きこなしやすいと思います。
そして、最近ではチノパンだけでなく、カーゴパンツやワークパンツ、ジョガーパンツなどと組み合わせる若いビジネスマンのカジュアル化も進んできました。
いまの若者はスキニージーンズと相まって広まったジャージパンツ類を核としたスポーツテイストのアスレジャースタイルで育ってきましたから、通常のジーンズよりもスキニーやジャージパンツを愛用しています。
その結果、ビジカジスタイルとして選ばれ出したのも、ストレッチ素材の細身のパンツだったり、ベルトレスでウエストがヒモで結べるゆったりしたドロストパンツだったりと非常に多様化しています。ユナイテッドアローズやシップス、エディフスといったセレクトショップ系では、こうしたパンツ類とジャケットを組み合わせたオリジナルの安いカジュアルセットアップが売れ筋だといいます。
蛇足ながら付け加えておきますと、貼りつくような細身シルエットのスキニージーンズの登場で、素材のストレッチ性がより重要度を増しました。そして、その一環としてストレッチ性に優れるジャージ素材やスエット素材が愛好されるようになり、スエットパンツやジャージパンツなどが部屋着からデイリーカジュアル、そしてビジカジへと昇格したと考えられます。
さらに、最近では「ジャケット+Tシャツ+パンツ」に、ナイキのエアマックスやリーボックのポンプフューリーなど近未来的なデザインのハイテクスニーカーを組み合わせる若いビジネスマンも多くいます。冬でもくるぶしが出るようなショートソックスを穿いて、カバンもリュック派が増えています。