《本年は、天皇陛下の御即位に伴う諸行事を中心に、特に強い責任感を持ってお務めに取り組んでこられましたが、これをもって過剰な期待を持たれることは、今後のご快復にとって、かえって逆効果となり得ることをご理解いただければと思います》
基本的な部分は2018年までの医師団見解と変わらない文書ではあったが、2019年は特に「強い責任感」という言葉が使われた。
「連日、テレビを通じて伝えられた雅子さまの笑顔からは、“もうすっかり快復されているのではないか”と思った人も多いようです。しかし、側近によれば、雅子さまのご体調は綱渡りの状態だったそうです。“よくぞ即位の儀式を乗り越えてくださいました”と感激した様子を見せた職員もいたそうで、まさに『責任感』が雅子さまを支えていたといってもいいでしょう」(前出・宮内庁関係者)
雅子さまが推敲を重ねられたご感想文書には、国民に寄り添われるお気持ちが隅々まで滲み出ていた。
「一年を振り返ってのご感想の中で、『貧困・虐待問題』、『プラスチックゴミなどの環境問題』そして『南海トラフ地震や首都直下地震が予測されていること』などについて触れられていました。
それらは国民にとって、まさに喫緊の身近な問題です。しかも、決して大上段に構えた上から目線のものではなく、特に弱い立場の人に寄り添うものでした。
さらにいえば、虐待問題など今まさに国民が直面している問題に具体的に向き合われて書かれていることから、皇室の中での出来事だけでなく、新聞やテレビなどを熱心にご覧になり、社会問題に強いご関心をお持ちなのだと感じました」(別の皇室ジャーナリスト)
※女性セブン2020年1月1日号