「失明原因の上位を占める網膜色素変性症、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性は、いずれも症状が悪化しないと視力が下がりません。『視力は1.0あるから大丈夫』と油断しているうちに、失明の危険が迫っている怖れがあるのです」(同前)
健康診断でチェックできない失明リスクを避けるにはどうすべきか。平松医師が推奨するのは、「眼底カメラ検査」だ。
「機械に額と顎をくっつけて目の写真を撮る検査で、緑内障をはじめとする、失明の恐れのある疾患の多くを初期の段階で見つけることができる。費用は1000円程度です」
目の病気が厄介なのは、自覚症状が現われた頃にはすでに症状が進んでいることが多い点だ。
「視力を維持していて不安な症状がなくても、40歳になれば1度は眼底カメラ検査を受け、その後も2~3年に1度は受診することをお勧めします。目の疾患リスクが急増する70歳以降は、毎年1回受けたほうがよいでしょう」(同前)
※週刊ポスト2020年1月31日号