左:母・ユウさん、右:TK。お笑い好きで、よく2人で笑っている
◆14歳と11か月、「ぼくの新たな挑戦」
15歳の誕生日を目の前に、TKは新たな挑戦を初めている。これまでのこと、今の活動、そして、未来の展望について記すための書籍制作をスタートさせたのだ。書籍の制作費はクラウドファンディングで募っている。クラウドファンディングの終了日の2月16日にTKは、“寿命”と言われてきた15歳の誕生日を迎える。TKは書籍制作への思いを、こんなふうに綴っている。
〈僕の話をすると、同情して、涙を流してくれる人がたくさんいます。でも、僕は毎日、毎時間、毎秒、楽しく生きています。だから、僕を見て泣くんじゃなくて、一緒に笑える仲間がほしい。本を通して、そんな仲間が増えていくといいなと思っています。生まれた時から人よりも短い可能性が高いと言われている人生。だからこそ、『いつか』なんて先送りせずに、行きたい場所に行き、会いたい人に会い、したいことをする。そんなふうに僕は生きています〉(一部抜粋)
TKとユウさんには毎夜祈る言葉がある。「同じ世界に目覚めますように」。
「明日目が覚めた時に、お母さんと同じ世界にいるかな」、そんな小さい頃のTKの不安が言葉になったものだ。TKにとって、明日を迎えることが何よりの願いなのだ。そして、明日を迎えられたなら、その日を精いっぱい過ごして「今」を重ねていく。それがTKにとって「生きる」ということだ。(取材・文/佐藤智)
「2体1機」とTKが称するほどに、母・ユウさんとの絆は深くて強い