ライフ

東大がん専門医のがんにならない習慣、貧乏ゆすりや日光浴

東京大学医学部附属病院の放射線科准教授の中川恵一医師(日本対がん協会提供)

 日本人の死因1位のなったがん。がんについての知識を学ぶ上で大いに参考になるのが、東京大学医学部附属病院の放射線科准教授である中川恵一医師が上梓した『知っておきたい「がん講座」リスクを減らす行動学』だ。中川氏は一昨年に膀胱がんが見つかった。それ以降、より「がんリスク」についての研究を深めてきたという。中川氏に「がんにならない習慣」を聞いた。

 * * *
◆日本は「がん教育後進国」

 現在、日本では「がん時代到来」と言われ、年間のがん死亡者数は増加の一途を辿っています。しかし、欧米に目を向けると、がん死亡者が減少に転じていることをご存じでしょうか?

 この差が生じる原因は、健康や医療の知識(ヘルスリテラシー)の差だと私は考えています。例えば米国では、国の疾病予防管理センターが定めた保健教育に関する学習目標があり、高校卒業までに病気の予防、健康リスクの管理術を学びます。一方、日本では、がんに関する知識を習う機会はほとんどありませんでした。

 そこで2017年以降、日本でも中学・高校で「がん教育」が学習指導要領に盛り込まれるようになりました。私も文科省のがん教育に関する委員を務めました。

 しかし問題は、すでに学校を卒業した大人たちです。今年1月から、富士通株式会社が従業員7万人にがん教育を開始すると発表しましたが、がん教育は企業に委ねられているのが実態です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン