国内

安倍政権内部で新型肺炎は“神風邪” 憲法改正に利用の動きも

厚労省に差し入れをする岸田氏(時事通信フォト)

 感染拡大が続く新型肺炎をめぐっては、医師、検疫官、チャーター便のクルーたちが官民挙げて献身的な水際作戦を展開している。その一方で、現場から離れた“安全地帯”である永田町の惨状は、目を覆いたくなるばかりだ。

 安倍政権は中国湖北省に滞在経験のある外国人の入国を禁止する一方、政府チャーター便を派遣して武漢から邦人を帰国させるなど、素早い対応を取ったように見える。

 だが、政権内部では新型肺炎をひそかに「神風邪」(カミカゼ)と呼んでいるのだという。自民党ベテラン議員が語る。

「安倍総理にはまだ悪運がある。本来なら、今国会はIR汚職や桜を見る会問題などの不祥事追及で窮地に陥ってもおかしくなかった。そこに新型肺炎の流行で国民の関心が外に向いた。官邸は上陸を水際で食い止めることができれば支持率も上がると張り切っていて、武漢からの政府チャーター便を国会審議の時間帯に合わせて帰国させるなど、巧妙に利用している」

 事実、チャーター便の第一便が到着したのは、ちょうど参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫氏が「桜を見る会」問題を追及したタイミング。安倍側近の世耕弘成・参院幹事長は、「このシチュエーションで感染症について質問をしない感覚に驚いています」とツイートし、“疑惑追及より新型肺炎が重要”とアピールしてみせた。

 その一方で、情けないのはポスト安倍に名前があがる次期総理候補たちだ。国の危機は手腕の見せどころのはずなのに、加藤勝信・厚労相はクルーズ船への対応が後手後手に回って指導力を発揮できず、茂木敏充・外相は、日本の感染者数を少なく見せるために、報道機関にクルーズ船の感染者を「国内感染者数」に含めないように要請するのに躍起。

 岸田文雄・政調会長はいち早く党の対策本部を立ち上げたものの、やったことは満面の笑みを浮かべてカップ麺の箱を抱え、対策にあたる厚労省の役人たちに差し入れするパフォーマンスだった。

関連記事

トピックス

出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でハリー・ポッター役を演じる稲垣吾郎
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演、稲垣吾郎インタビュー「これまでの舞台とは景色が違いました」 
女性セブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン