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佐々淳行氏、孫正義氏ら「政財界の勝負師」たちの言葉

野中広務氏は「影の総理」と呼ばれた(時事通信フォト)

 勝敗を決める試合を行うスポーツだけでなく、人間には、様々な局面で勝負を迫られることがある。政治や経済の世界で勝負師として知られた人たちによる、勝負に寄せる言葉をお届けする。

■トップは口を閉じ、耳を開け
『危機管理のノウハウ PART2─80年代・闘うリーダーの条件─』(佐々淳行著、PHP研究所、1980年)
・佐々淳行(警察・防衛官僚)1930~2018

 警察・防衛官僚として、あさま山荘事件などの現場を指揮してきた佐々淳行。この言葉は危機管理の専門家である彼が、「会議を機能させる心得」を説いたものだ。

 国防を揺るがす事態に直面した時、決定権を持つトップが先に意見を述べれば、大多数の部下は流される。トップは部下たちの意見が出尽くすまで待ち、その上で最良の決断をするのが正しいと諭している。

■「運」「鈍」「根」、つまり運を得ることと、それを焦らず生かすための不断の努力、そして根性が、人間の進み方として一番必要じゃないかと思っています。
『プレジデント』2008年2月4日号(プレジデント社)
・野中広務(政治家)1925~2018

 政敵と徹底的に闘う姿勢から「影の総理」「政界の狙撃手」と恐れられた野中広務。彼は京都府の園部町議から衆議院議員になった、叩き上げの政治家だ。

 しかしその政界入りのきっかけは、青年団運動の仲間が野中に知らせずに選挙ポスターを貼ったことにある。国政進出の際も選挙敗北間際になって地元・園部町で未開票の投票箱の存在が判明し、逆転当選。これを「偶然」「運命」と語った野中は泥臭い仕事をこなしながらも、最後まで「運」の大切さを信じた。

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