国内

コロナ騒動で注目、「欧米は人権意識が高い」という極端な考え

パリ郊外の日本食店への差別的書き込みを伝える「ル・パリジャン電子版」

 新型コロナウイルスが凄まじい勢いで世界中に広がり、人々を不安に陥れている。その影響で、ふだんは目立たない差別意識が露骨になってきた。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、コロナウイルス騒動でクローズアップされている人種差別と安全対策について考察する。

 * * *
 欧米でアジア系の人々が「コロナウイルス!」と呼ばれて差別される事態が起きている。たとえば、中国人が経営するパリの日本食店では、「コロナウイルス 出て行け ウイルス」とスプレーで落書きされた。アジア系の人々がSNS上で「私はコロナウイルスではない」と表明する運動も発生。それだけアジア系が虐げられているのだろう。これが自由・平等・友愛の精神なんですかねー(棒読み)。

 これを見ると“白人様”の中にはいまも多くの差別主義者がいるんだな、ということが分かる。あぁ良かった。欧米の人々こそ“人権意識が高い”と述べる一部日本人の極端さが浮かび上がるからだ。

 日本のリベラルと呼ばれる人々は北欧やフランス、アメリカ(トランプ支持層を除く)の民度の高さをネットで称賛する傾向がある。そして日本がいかにダメかをドヤ顔で主張するが、一部白人様の人権意識のなさに目をつぶるなよ。

 称賛の対象となる人物は恵まれた人生を送ってきた白人様たちということであり、これらの国の恵まれた人生を送っていない人の中には、移民や外国人に対しては良い感情を持っていない人も多い。

 私は1987年から1992年までアメリカで中高時代を過ごしたが、日本人へのバッシングはひどかった。当時の日本は経済的にアメリカに対して優位に立っていたため、いたくプライドを傷つけられたのだろうし、「黄禍論」は根深い。

関連記事

トピックス

東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン