ビジネス

今あえてオープンカーに乗るメリット コペンGR Sportで体感

ダイハツのコペン(GR Sport)

ダイハツのコペン(GR Sport)

 街中で颯爽と「オープンカー」を走らせる“クルマ好き”はめっきり少なくなったが、かつて高級外車のイメージが強かったオープンカーも、いまや国産モデルが複数あり、しかも十分に手の届く価格帯で購入できる。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が、いま敢えてオープンカーに乗るメリットを挙げる。

 * * *
 用途に応じて実に多くのボディタイプが存在するクルマ。その中で最も遊びに特化されたものと言えば、何はともあれ「オープンカー」だろう。固定屋根式のクルマに比べれば価格、車体の強度、快適性、室内や荷室の容量確保など、ありとあらゆる面で不利。まさに“伊達や酔狂”のためのクルマである。

 当然、そんなクルマに乗るのは少数派だ。日本はもちろん、年間降水日数が少ないアメリカ西海岸やヨーロッパでも走っているクルマの大多数は固定屋根。オープンカーは絶対的にはマイノリティである。自動車メーカーとしても到底大儲けできるようなジャンルではない。

 そんな世情ゆえ、グローバルではオープンカーは今や高級車が主体だ。

 以前はフランスのメーカーが機械式の可動ルーフを備えたモデルを多数投入していたが、それらは絶滅した。一部を除き、コンバーチブル(折り畳み式の屋根がついたオープンカー)はBMWやメルセデスベンツなどのプレミアムクラス、あるいはマセラティ、ロールスロイスなどのプレステージクラスが中心。オープンエアは高所得層の特権となりつつある。

 ところが面白いことに、日本メーカーはその真逆である。本稿執筆時点で高価格帯はオープンモデルがゼロなのに、スターティングプライス300万円未満の価格帯にオープンモデルが3つもある。マツダ「ロードスター」、ダイハツ「コペン」、ホンダ「S660」だ。この3モデルはいずれもクーペの派生モデルではなく、オープン専用ボディを持つという贅沢さである。

 高価な商品は硬直化し、安くて小さい商品ほど創造性豊かになるという日本の黄金パターンの是非はともかく、庶民にオープンエアドライブの門戸が開かれているという点で最も恵まれた国となっているのは、消費者としては喜ばしい限りだろう。

 そんな日本産大衆オープントリオの一角、コペンで600kmほど早春のオープンエアドライブをやってみた。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン