そこには共通して、“自分に素直に、いまを大切に生きてほしい”という力強いメッセージがある。さらに、Tomyさんの人生も、言葉の礎になっている。

「実家は病院を経営していて、父も医師だったの。自分で言うのもなんだけど、アテクシって幼い頃から成績優秀で親の言うことをよく聞くいい子だったのね(笑い)。名門の中高一貫校から医学部に進学。まさに順風満帆だったの」

 ゆくゆくは父の病院を継ぎ、妻子と暮らす未来を想像していたという。

「でもね、その具体的なイメージがわかないの。そのときにアテクシ、自分がゲイだって気づいたの。20代後半にしてようやく“本当の自分”を知り、自分に正直になることの大切さを知ったんだけど、その事実を認めて受け入れるのって、かなりきつかったわ。だって、両親の期待に応えられないって、わかってしまったから」

 Tomyさんを苦しめる“事件”はさらに続く。

「父が内科医だから、アテクシもその道に進もうと思ったんだけれど、向いていなかったの。本心を欺き、やりたくないことを無理に続けるのってきついわよね。それで結局、ずっと興味のあった人の心を学ぶ道を選んだんだけど、このことは、父には話せなかった。だって、実家を継がないってことになるでしょ」

 その後、30代半ばで尊敬する父親と、7年以上連れ添ったパートナーの死をほぼ同時に経験する。プロとして、心の仕組みを知り尽くしたTomyさんも、このときばかりは、さすがに出口の見えない闇に堕ちていったという。

「たくさんの問題が一度に降りかかってきたから、いろんな本を読んで勉強したり、人の話を聞いたり…。もがいてみたけれど、やっぱり自分なりにウンウン唸って答えを出さないと解決しないってわかったの。“いま”に真摯に向き合うことで、問題って自然と解決するってわかったわ」

 そのときにTomyさん自身を助けた言葉も、つぶやきのネタになっているという。

◆意地悪な人には無関心でいればいいの

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