ライフ

なぜ「心筋梗塞」は再発すると最も恐ろしい病気なのか

再発のショックは大きい

 病気は一度治っても再び発症する──そんな“再発の恐怖”をまざまざと思い知らされるのが、毎年多くの死亡者を出している「がん」だ。手術が成功したとしても何年か経った後に再発する例も多数ある。しかし、厚生労働省の2018年人口動態統計で約21万人の死亡が確認され、がんに次ぐ死因第2位となった心疾患も再発リスクが高い。

 心臓病の専門医である銀座泰江内科クリニック院長の泰江慎太郎医師は、「心筋梗塞こそ再発すると最も怖ろしい」と指摘する。

「心筋梗塞とは、心臓に血液を送る冠動脈が動脈硬化などによって狭くなり、それが完全に塞がることで心筋細胞が壊死し、重苦しく強い胸痛が10分以上続く。治療は1分1秒を争い、急性の心筋梗塞の死亡例の大半が発症から24時間以内とされます。初発でも危険な病気なうえ、再発率が高いという特徴がある。

 心筋梗塞は繰り返し発症する患者が増加傾向にあり、2年で約20%が再発するとのデータもあります。再発の場合もその場で突然死する可能性が高く、直前まで元気だったのに突然亡くなるというケースが多い」

 幸いにして一命をとりとめても、再発のたびにリスクは増す。

「たとえ命は助かっても壊死した心筋細胞はほぼ再生しないため、再発を重ねるうちに心機能が低下して心不全になり、起坐呼吸という呼吸困難に陥るケースがあります」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン