国際情報

武漢封鎖で抗議デモの女性指導者逮捕、市民が激しく政府批判

政府批判が止まない

 新型コロナウイルス感染の震源地といわれる中国湖北省武漢市近郊の応城市では3月中旬、都市封鎖のため、新鮮で安い食料が手に入らないことに不満を抱いた住民が2回にわたって政府関係者の無策ぶりに抗議するデモを行った。その女性指導者が4月初旬、当局によって逮捕されたことで、インターネット上で激しい政府批判が展開されていることが分かった。

 女性指導者は今後、治安を乱したなどの容疑により、裁判で懲役5年以上の実刑判決が下される可能性もあり、住民らは抵抗運動を準備しているという。

 中国のSNS「微博(ウェイボー)」によると、応城市では1月下旬から3月までの都市封鎖措置で、住民は外出もできず買い物に行けないため、食料調達は地区政府が用意した食材などを買うしか方法がなかった。

 しかし、同市海山地区の集合住宅に住む一人の住民はこう地元警察に通報したという。

「地区政府が提供した野菜の保存状態が悪く、値段が高いことに不満を持ち、自ら業者から野菜を仕入れ、他の住民に安い値段で売ったという。これを知った地区政府当局者は「住民が党の指導に背いている」

 こうしたこともあり、警察は野菜を仕入れた住民を拘束した。このニュースはすぐに地区住民が知るところとなり、100人以上の住民は3月12日夜、街頭に出て警察署の前で抗議行動を起こした。これらの住民を組織したのが、「曽」という名字しか明らかにされていない40代の女性だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン