2019年1月13日に放送された『ワイドナショー』で、NGT48・山口真帆(同年5月にグループを卒業)の暴行事件が取り上げられた際、指原が共演者たちから運営入りを期待される流れになった。そこで松本が「お得意の体を使って何かするとか」と発言。指原も「何言ってるんですか? ヤバ……!」という反応だったが、松本のこの発言は、「女性蔑視だ」とネット上で大炎上した。

 当時の指原としては、かなり難しい選択を迫られたはずだ。少々邪推じみてはしまうが、「大物芸能人である松本に貸しを作りたい」という思いと「いかにも松本に媚びたように見える対応をとれば、自分も巻き込んで炎上はさらに激しくなっていくのではないか?」という思いで板挟みになったのではないだろうか。

 指原はオンエアから2日後、「…松本さんが干されますように!!!」と絵文字付きでTwitterに投稿した。「干されますように」と厳しいセリフを放ちつつも冗談めかした調子のツイートは「神対応」と話題になり、騒動は一気に沈静化。松本も大きな借りを感じたのか、「指原様〜」とツイートしていた。

 大手スポーツ紙などとも関わりのある芸能記者は、指原莉乃の立ち回りの上手さをこのように分析する。

「とにかく、そつがないですよね。指原さんが素人時代に2ちゃんねる(現5ちゃんねる)に書き込みしていたことは有名ですが、インターネット慣れしているだけあって、おそらくネット上でウケる/叩かれる意見や言い回しを熟知しているはず。“他の人と違った発言をして目立つ”ことと“視聴者の余計な反感を買わない”ことのバランス感覚が鋭く、番組的にもありがたい存在だと思います。コメンテーターとしては、炎上キャラどころか、かなりの優等生ではないでしょうか」

 いまや48グループ出身者で一番の成功者と呼んでも過言ではない指原。彼女のトークスキルの真価は、“面白さ”よりも“そつのなさ”にあるようだ。

●取材・文/原田美紗(HEW)

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