オランダの医師らの研究では、新型コロナに感染して集中治療室に入った患者184人のうち、31%に血栓を伴う合併症がみられた。
「新型コロナから回復したのちでも、血が固まりやすく、血栓が生じやすくなっている可能性があります。また危険な血栓を放置すると、肺炎の症状が治まっても数日から数か月の間に血栓が障害を起こす可能性も指摘されています。後遺症として脳梗塞や心筋梗塞などを発症する恐れもあり、充分な警戒が必要です」(医療ジャーナリスト)
血栓は年齢に関係なくできやすいとされるので、すべての世代で注意が必要となる。腎臓への影響も懸念される。
独ハンブルクで行われた研究では、新型コロナ感染者の臓器のうち、肺に次いで影響を受けたのは腎臓だった。
「アメリカでは、新型コロナの重症患者の2~4割が、後遺症として急性腎不全を発症すると報告されています。また、重度の腎障害がある患者が感染すると、長期的な影響を受けると指摘されています」(前出・現地在住のジャーナリスト)
肺炎を併発しやすい人や、腎臓に持病のある人ほど、後遺症のリスクが高くなるというわけだ。
新型コロナの初期症状として知られる味覚や嗅覚の障害が、回復後にも続く可能性がある。
「新型コロナが味覚や嗅覚を感じ取る細胞を殺してしまうと、その再生には数か月かかるケースがあるとされます。実際に新型コロナに感染した都内の30代女性は、退院後も1か月以上にわたって味覚や嗅覚障害が残りました」(全国紙社会部記者)
重度から軽度まで、幅広い後遺症の心配がある新型コロナ。何も症状がなかったからといって、自分には関係ないと思ってはいけない。
※女性セブン2020年6月25日号