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自転車の飲酒運転は法律で禁止 前科がつく可能性も

自転車での飲酒運転は法律で禁止されている

 2008年6月の改正道交法の施行から早12年。自転車は軽車両である、という意識はどこまで浸透しているのか、疑問を感じることもしばしばだ。そこで、自転車の基本的ルールについて、2つのQ&Aでおさらいする。

Q. お酒を飲んだとき、自転車に乗ってもいいの?
A. だめ。反則金や免許の減点がある青切符ではなく、いきなり赤切符が切られて前科がつく可能性も!

 自転車だったらお酒を飲んで運転してもお咎めなしと思っている人も少なくない。

「自転車も飲酒運転が禁止されているので、お酒を飲んだら自転車は置いて帰ること。ただ、飲酒量が多い場合に押して帰るのは、途中で転倒リスクもあって危険です」(全日本交通安全協会・参与の長嶋良さん)

 飲酒運転を禁止した道交法第65条に違反すると、車なら5年以下の懲役または100万円以下の罰金だが、自転車はどうか。自転車の飲酒運転に関する検挙数が全国でも突出して多い埼玉県警に、話を聞いた。

「埼玉県は土地が平らで晴天率も高く、自転車保有台数も多いという背景もあり、令和元年は36万7651件の自転車指導警告カードを発行し、自転車の飲酒運転は76件(*令和元年の全国の自転車飲酒運転検挙数は102件)検挙しました。自転車の飲酒運転は青切符ではなく、赤切符の対象となっており、罰金刑や懲役刑で前科もつく可能性があります」

Q. 自転車の危険行為に、ほかの車両を妨害する「あおり運転」が加わったって本当?
A. 6月30日からあおり運転などの妨害運転が危険行為に追加。3年以内に2回以上繰り返すと、講習や罰金の対象に!

 世間を騒がせた「あおり運転」が、6月2日に可決・成立した改正・道路交通法で妨害運転罪に規定され、著しい危険を生じさせると酒酔い運転と同様5年以下の懲役または100万円以下の罰金や、1回で即免許取り消しなど厳罰化された。

 この改正を受け、自転車でも、ほかの車両の通行を妨害する目的で「逆走をして進路を塞ぐ」「幅寄せ」「進路変更」「不必要な急ブレーキ」「ベルをしつこく鳴らす」「車間距離不保持」「追い越し違反」の7つの行為を、いわゆる“あおり運転”として自転車運転者講習制度の対象となる危険行為の15番目に追加。

 3年以内に2回違反した14才以上に安全講習(3時間・手数料5700円)の受講を義務化し、無視すると5万円の罰金が科されてきた。あおり運転の行為は6月30日から適用されるので、心しておこう。

◆自転車運転者講習対象「危険行為」の登録件数

危険行為のうち最も多いのは信号無視

(4)指定場所一時不停止等 2377件、(5)交差点安全進行義務違反等 1329件、(6)通行区分違反 418件、(7)制動装置(ブレーキ)不良自転車運転 395件、(8)歩道通行時の通行方法違反 367件、(9)通行禁止違反 86件、(10)酒酔い運転 86件、(11)交差点優先車妨害等 34件、(12)路側帯通行時の歩行者の通行妨害 12件、(13)歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反) 6件、(14)環状交差点安全進行義務違反等 3件

令和元年中自転車運転者講習受講者数328人。本資料は令和2年6月8日までに入手したデータより警察庁作成。

※女性セブン2020年7月9日号

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