国内

コロナ抗体「2~3か月で激減」衝撃データ 再感染リスクは

コロナウイルスに新たな見解が発表された(写真/AFLO)

「パンデミック(感染症の世界的大流行)は加速している」。WHOのテドロス事務局長は6月中旬、そう表明した。

 新型コロナウイルスの再拡大が止まらない。週100万人規模で感染者が増え、6月末には全世界の感染者は1000万人、死者は50万人を超えた。

 中国、ドイツの一部都市では、ロックダウンが再び始まった。日本でも、緊急事態宣言が解除された後に各地でクラスターが発生し、東京都では連日50人前後の新規感染者が出る事態が続く。感染経路が追えない感染者も多く、再び外出制限が必要になる懸念もぬぐい切れない。

 そんな中、新型コロナウイルス発生地の中国で衝撃的なレポートが発表された。

「新型コロナの抗体は2~3か月経つと急激に減少する」

 6月18日、英医学誌『ネイチャー・メディシン』に中国・重慶医科大学などの研究チームによる論文が掲載された。

「抗体とは、体内に入ってきたウイルスなどの病原体を排除するために作られる『免疫たんぱく質』のことです。その抗体が病原体を攻撃する仕組みを免疫と呼びます。一度感染すると体内に抗体が作られるので、再感染しない、もしくは感染しても重症化を抑えられるとされていました」(医療ジャーナリスト)

 研究チームは、今年4月上旬までに重慶で新型コロナに感染して症状が出た患者37人と、症状が出なかった患者37人について、抗体の量の変化などを調査した。

 それによると、感染後しばらくして作られる「IgG抗体」が80%以上の人で検出された。しかし、退院から2か月後には、抗体が検出された人のうち、症状があった人の96.8%、無症状の人の93.3%で抗体が減少したことが判明した。減少割合は、半数の人で70%を超えたという。

 予防医療学が専門である新潟大学名誉教授の岡田正彦さんが説明する。

「抗体には侵入物を包み込む働きをするもの(中和抗体)とそれ以外とがあります。どちらも重要ですが、今回の論文では、ウイルスを包み込む中和抗体の量が、症状があった人の62.2%で、無症状者の81.1%で減ったとされます。

 たとえば、麻疹の抗体は生涯にわたってあまり減少せず、免疫が持続します。だから麻疹は一度感染して抗体ができると、再感染しにくい。しかし、新型コロナはそういうわけではないということでしょう」

関連記事

トピックス

NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
被害者の村上隆一さんの自宅。死因は失血死だった
《売春させ、売り上げが落ちると制裁》宮城・柴田町男性殺害 被害者の長男の妻を頂点とした“売春・美人局グループ”の壮絶手口
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
突然の「非常戒厳」は、国際社会にも衝撃を与えた
韓国・尹錫悦大統領の戒厳令は妻を守るためだったのか「占い師の囁きで大統領府移転を指示」「株価操作」「高級バッグ授受」…噴出する数々の疑惑
女性セブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン