ゲームは進行中だ。ロシアは2020年7月16日、新型コロナの実験用ワクチンを2億人分製造する方針を発表したが、同時に欧米の情報が盗まれたのではないかという疑いが浮上した。欧米のワクチン開発は活発だ。オックスフォード大学では、ジェンナー研究所とワクチン・グループの2つのグループが製薬会社アストラ・ゼネカと協力している。また、ロンドンのインペリアル・カレッジでは、試験的なワクチンがすでに治験に入っている。アメリカでも複数のワクチン開発が進んでいる。
各種報道によれば、コロナワクチン開発に取り組んでいる製薬会社や研究グループがハッキングの標的になっており、ロシアが支援するハッカー集団の関与が取り沙汰されている。最近発表されたロシアのスパイ活動に関する報告書によれば、2020年を通じてロシアの諜報機関はコロナワクチンの開発と試験に関連する情報や知的財産を盗むために、カナダ、イギリス、アメリカで様々な組織をサイバー攻撃の標的にしていたことは間違いないという。
ワクチン開発競争は急速に進んでいる。最初に開発した国は、商業的利益だけでなく、接種の優先権と世界の称賛を得ることも間違いない。残念なことに、この重要な知的・科学的活動は、ロシアの諜報活動ほどには世界的規模の共同作業になっていないのだ。
(この記事は「American Thinker」の許諾のもと同サイトの記事を翻訳・要約したものです)
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