江東5区(江東、墨田、江戸川、葛飾、足立)は「海抜ゼロメートル地帯」が多いため警戒が必要

「荒川放水路は大正から昭和にかけて開削されましたが、都心側である川の西側の堤防が幅40mなのに対し、東側の葛飾区・江戸川区の堤防は幅20m。堤防の高さも西側より2m低い。越流破堤が起きた場合は、葛飾区・江戸川区側は水が流れ込むリスクが高い。新小岩、北葛西や西葛西、松江、松島あたりは要注意です」(土屋さん)

 このエリアは、開削当時は田んぼが広がっていたが、現在では、約112万人が暮らす都市になっている。立命館大学大学院教授の高橋学さんがひとつの“目安”としているのが、「旧河道」だ。

「人工的に川の流れを変える際などに、もともとあった川を潰した場所を“旧河道”と呼びます。その部分はいまでも地下で水が行き来しているために地盤が弱く、近くに造られた堤防は崩壊や決壊しやすい。荒川沿いのエリアでいうと、浮間(北区)や平井(江戸川区)などが危険です」(高橋さん)

 荒川と接する江東5区(江東、墨田、江戸川、葛飾、足立)では「江東5区大規模水害ハザードマップ」を共同制作している。このエリアはほとんどが「海抜ゼロメートル地帯」のため、江東5区の9割に当たる約250万人が浸水被害に遭うとの試算もある。

※女性セブン2020年7月30日・8月6日号

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