東京では小劇場でクラスターが発生したことが記憶に新しいが、劇場での活動が死活問題なのは、演劇やアイドルの世界だけではない。次のスターを夢見て切磋琢磨する関西のよしもと若手芸人にとって、マンゲキは芸人生命をかけた戦場だ。特にM-1グランプリに出場するコンビにとっては、技芸を磨くために不可欠な場といえる。
感染拡大の防止を最優先しつつも、同時に歴史ある文化も死守しなければならない。お笑いの聖地というべき大阪では、「笑い」が人々の生活に根ざしている。この文化を絶やさぬよう、演者と観客、双方の努力が求められている。