国際情報

【アメリカ発】もう「中国バスケットボール協会」と呼ぼう

ビジネス優先は、ファンにも選手にも不幸なことではないか(EPA=時事)

 プロスポーツである以上、ビジネスとしての基盤を重視するのは当然かもしれない。とはいえ、そのために競技団体が選手や関係者の政治的発言を抑圧したり、選手たちが発言することをためらったりすることは問題だろう。American Thinker常連執筆者である政治ジャーナリストのSilvio Canto, Jr.氏が「NBAの政治的偏向」を批判した。

 * * *
 NBAに「黙ってドリブル」させたのは誰だろう? Orlando SentinelにジャーナリストのDavid Whitley氏が書いているように、中国は大きな脅威である。

《アメリカが10年間に犯した人権侵害よりも多くの人権侵害を10分で犯している国のことをちゃんとわかっている人はいるだろうか。

 その答えとなるNBAのバブルから目をそらしてはならない。

 NBAは昨年10月、ヒューストン・ロケッツのゼネラルマネージャー、ダリル・モレイ氏が、香港の民主化運動を支持するわずかなツイートを投稿したことに対して、NBAとは関係ないと公式に宣言した。

 当時、中国共産党は、NBAの試合をテレビから、商品を店頭から撤去し始めていた。数十億ドル規模のビジネスが危ぶまれるなか、NBAはすぐに服従し、モレイ氏を再教育キャンプに送ったのだった。

 それ以来、NBAは沈黙を貫き、その間に中国は香港のすべての権利を侵害し、世界をコロナ危機に陥れ、無数のウイグル人を強制労働収容所行きの列車に乗せた。》

 そうなのだ。NBAの関係者たちは、誰が自分の給料を払ってくれるか知っているし、少なくとも、「黙ってドリブル」しなければ誰が罰を与えるか知っている。

 残念なことに、アメリカのメディアには、自分たちがジャーナリズムを実践しているそのときに、記者が刑務所に入れられているもう一つの国について選手たちに尋ねる記者がいない。彼らは、自由のための立ち上がる人たちが、自分たちの考えを述べただけで殴打されているその国については質問しないのだ。

関連キーワード

トピックス

別宅で暮らし続ける芝翫
【中村芝翫、度重なる不倫騒動】舞台で共演“既婚者の大物女優”と親密だった疑惑、妻・三田寛子の抗議で交際解消か
女性セブン
杉咲花
【ファッション上級者】杉咲花と若葉竜也「私生活はゆるふわシャカシャカ」お似合いカップルコーデ「実は超有名ブランド」
NEWSポストセブン
笹山なつき容疑者(21)
《プライベートでも悩み》園児切りつけ21才保育士、「明るく元気で弟思い」の彼女が“病み”投稿連発で凶行に至った「家族を支えなきゃ」のプレッシャー
NEWSポストセブン
森香澄
森香澄、高度に作り込まれた“あざといキャラ”でバラエティー評価上昇中 妨げになるのはリアルな“熱愛発覚”
NEWSポストセブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】和久井学被告が接近禁止命令の後も続けていた「ネット・ストーキング」 被害者女性のライブ配信での一言で殺害決意か
週刊ポスト
中村芝翫と三田寛子
「もうインスタの投稿をやめてくれないか」4度目不倫の中村芝翫が妻・三田寛子に呈していた苦言の裏にある「本当の意図」
NEWSポストセブン
内田容疑者とともに殺人容疑がかけられている19歳のA子。内田容疑者のSNSにはA子が頻繁に登場していた
共犯の19歳A子を“舎弟”と呼んだ内田梨瑚容疑者(21) 殺害直後、タバコ片手にノリノリで『非行少女』を歌う姿をSNSに投稿 「頬を寄せながら……」【旭川・女子高生殺害】
NEWSポストセブン
並々ならぬ上昇志向でのし上がってきた2人の女傑(写真/共同通信社、時事通信フォト)
小池百合子氏vs蓮舫氏「似た者同士の東京都知事選」 元都知事、元副知事、元側近ら“蹴落とされた男たち”が語る2人の「怖さ」と「権力欲」
週刊ポスト
殺人容疑で逮捕された内田梨湖容疑者(SNSより)
《強気な性格の私も愛して》内田梨瑚容疑者がSNSの写真転載にキレた背景に加工だらけのTikTok投稿【旭川・女子高生殺害】
NEWSポストセブン
草葉の陰で何を思うか
小澤征爾さん「お別れ会」に長男・小澤征悦と妻・桑子真帆アナは参加せず 遺産管理を巡り実姉との間に深い溝
女性セブン
9年ぶりにドラマ出演をはたした吹石一恵(時事通信フォト)
吹石一恵、9年ぶりドラマ出演で「ビキニ写真集」が売り切れに 本格復帰ならさらに高騰か
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 小池百合子vs蓮舫「ものすごい権力欲」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小池百合子vs蓮舫「ものすごい権力欲」ほか
NEWSポストセブン