女性司会者の先駆けとして『ザ・ヒットパレード』(フジテレビ系)を皮切りに、『夜のヒットスタジオ』(同)、『ラブラブショー』(同)、『料理天国』(TBS系)など多数のヒット番組を手がけてこられた芳村真理さん。御年なんと85才にして変わらぬ美貌と抜群のスタイル。「花の82年組」とLINEグループに勤しむ行動力を持つ芳村さんに、放送作家の山田美保子さんがインタビュー。いつまでもオシャレでありつづける秘密を語ってもらいました。
山田:本当にビックリしちゃいます。真理サンの若々しさは見た目だけではなくて、こうした瞬発力や行動力に裏付けられているんですね。真理サンの世代で、こんなに軽やかにスマホを使われるかたはそうはいらっしゃらないと思います。
芳村:そうかしら。でも、「人生100年時代」でしょ? 100才を超えているかたも大勢いらっしゃる。私は年齢は隠していなくて、4月で85才になったんだけど、周りにも元気な人はいっぱいいるわよ。昔と違って、100才というのをすごく身近に感じるし、ひとつの通過点だと思っています。どうして元気なのかって?
私の年代は戦争も知っているし、戦時中は疎開も経験している。4年も宮城県に居て、田んぼのツクシとかセリを食べていたのよ。オカゼリっていうんだけど、けっこうおいしかったのよ。ネギ坊主の中のホタルを持って帰って来て、夜、蚊帳の中で放したりしてね。疎開してなかったら見られなかったことはたくさんあったし、戦後の復興で東京が音をたてるかのように変わっていく様子もリアルで見られた、おもしろくてアクティブな世代なの。
山田:そこからファッションモデルさんや、テレビ、ラジオの司会者として活躍をしてこられたワケですね。
芳村:そうね、それまでなかったモノがいっぱい出てきた時代だったし、そういう場所にまだ女性がいなかったから、時代を私はパクったカンジかしら(笑い)。えも言われぬおいしい時代でした。いちばんいいのは、とにかく表に出ることなんだけど、いまはコロナ禍で難しいので、ファッションショーを動画で見たり、雑誌を読んだりしています。
世の中のトレンドの中に自分の身を置くというのは、すごく大事なことだと思うの。これ、オシャレだけじゃなくて、食べ物も暮らしも同じよ。特に女性は、なるべくいろいろな人と出会って違った世界を知ったり触れたりすることで、素敵な展開になっていくと思うんです。