国際情報

【アメリカ発】コロナ検査の統計は本当に正確なのか?

アメリカの検査数は世界一だが(EPA=時事)

 コロナ検査の正確性については世界中で多くの疑念が示されているが、アメリカでは、検査結果の統計にも疑惑の目が向けられている。メディア出演も多いカリフォルニア州の医師Jeffrey I. Barke氏が驚くべき体験を明かした。

 * * *
 先日ある患者から驚くべき話を聞いた。「突然電話があって……私のコロナウイルス検査が陽性だった、と。でも、私は一度も検査を受けたことがないんですよ。受けに行ったことはあるのですが、待ち時間が長くてそのまま帰りました」。

 さらに不可解なのは、電話をかけてきた人はその患者の話を信用しなかったというのだ。電話の主は、「とても残念なことではありますが、あなたの検査結果は陽性なんです」と繰り返したという。これらのでたらめな「結果」は、「新規症例」をCDC(アメリカ疾病予防管理センター)に報告している州のデータバンクに送られたと推測される。ほとんどのメディアが信頼しているジョンズ・ホプキンス大学が集計している数字にも誤りがあるのだろう。

 私はこれと似たような話をソーシャルメディアでたくさん読んだ。しかし、私自身の患者の何人かが、まさに彼らにそうした事件が起きたことを話してくれるまで、そうした話は信用できないと思っていた。ところが、患者だけでなく、私の同僚も同じ経験をしたと話したのである。コロナ検査の正確性にはもともと懸念があるが、それだけでなく、検査結果の統計にも疑念が生じている。

 検査結果が捏造されるのはなぜなのだろう。単純な事務的なミスなのか、それとも検査の生産性が高まると、何らかの金銭的インセンティブがあるのだろうか。政治的な背景があるのか。検査が多いほど担当する役人の評価が上がるのだろうか。いずれにしても、統計の数字が間違っているとすれば、正しい公共政策は決定できなくなってしまう。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン