東京は、100以上の区に分かれていた時期がありました。それが一気に15区と6郡に編成され、35区から22区になり、23区に落ち着いたという歴史があります。今日確定されている区境には、その変遷の中で起こったドラマが満ちあふれています。
区境の謎は、長年住んでいても気づかないことの方が多い。誰の街にもきっと魅力的な謎が隠されているはずなので、ぜひ足を延ばしてほしいですね。
●あさい・けんじ/愛知県出身。子どもの頃から地図に興味を持ち、20代のときに自転車で日本一周を完遂。『東京23区 境界の謎』『日本全国「県境」の謎』をはじめ、著書多数。
※週刊ポスト2020年9月4日号