では、その「1番人気以外」の軸馬はどうやって探せばいいのか。
昨年の勝ち馬37頭のキャリアは最低1戦、最高では18戦。23頭が2着経験あり。前述のように1番人気馬が15頭で。残り22頭のうち前走では1番人気だったのが2頭で、3番人気以内が計11頭。
前出小倉最後の未勝利戦は過去6戦すべてダートで、5着以内がなかった馬が初芝で勝ったのだが、これはおそらく例外中の例外。前走と同条件での出走が勝利につながっているケースが多いが、37頭のうち18頭が前走から乗り替わりでの勝利だったというのは少し記憶しておきたい。
その他に顕著な傾向を見つけることはできなかったが、あえて言うなら出走できるのが1回の限定未勝利戦ではあり得なかった「連闘」馬。昨年のラスト2週、連闘で勝ち上がったのは9頭いるが、1番人気だったのは2頭だけ。うち1頭は前走でも1番人気だったが、それ以外の7頭は前走でも1番人気ではなかった。また1番人気で敗れた22頭のうち連闘だったのは6頭。うち5頭は前走で1番人気だった。「勝てなかったから連闘」なのか、あるいはその前に十分間隔をとっているなど「予定の連闘」なのかを見極める必要がありそうだ。
昨年最終1週前(8月24~25日)の3歳未勝利戦で2~5着だった馬72頭のうち65頭が連闘。言うまでもないがこの残暑、中間の調整は軽めなのだろうが、馬にとって負担であることは間違いない。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。