国内

将棋「藤井時代」到来に待ったをかける”中年棋士”4人の死闘

強すぎる藤井聡太二冠(時事通信フォト)

強すぎる藤井聡太二冠(時事通信フォト)

 高校生二冠・藤井聡太王位・棋聖の大活躍で盛り上がる将棋界。気の早い向きは「年度内三冠達成」「全冠制覇はいつか」と囃し立てているが、「藤井時代到来」に待ったをかけようとしているのが、40代以降のベテラン強豪棋士たちだ。そんな将棋界を取り巻く状況をジャーナリストの山田稔氏がレポートする。

 * * *
 まずは現在の将棋界の勢力図をおさらいしよう。タイトル保持者は10代から30代の4人だ。

・渡辺明 三冠(36)/名人・棋王・王将
・永瀬拓矢二冠(27)/叡王・王座
・藤井聡太二冠(18)/王位・棋聖
・豊島将之竜王(30)/竜王

 今後のスケジュールで、注目されているのが、藤井二冠が登場する第70期王将戦の挑戦者決定リーグ戦だ。

 9月から始まるリーグ戦の出場者は7人。シードの4人=前期挑戦者の広瀬章人八段(33)、同2位の豊島竜王、同3位の羽生善治九段(49)、同3位の藤井二冠。そして予選トーナメントを勝ち上がった永瀬二冠、木村一基九段(47)、佐藤天彦九段(32)。10代、20代は藤井、永瀬両二冠のみである。そして40代のベテラン2人が名を連ねている。すべてが現タイトル保持者、タイトル経験者で占められている超豪華な顔ぶれである。

 将棋界で最も過酷な「死のリーグ」とも言われる、この7人総当たりのリーグ(全21局)を制した棋士が、来年1月から王将の渡辺三冠に挑むことになる。その開幕局(9月22日)は、いきなり藤井二冠vs羽生九段のドリーム対局となった。これは見逃せない。

 7人による激闘を制して藤井二冠が挑戦者になれるかどうか、三冠に手が届くかどうかに関心が集まっている。

関連記事

トピックス

民放ドラマ初主演の俳優・磯村勇斗
《ムッチ先輩から1年》磯村勇斗が32歳の今「民放ドラマ初主演」の理由 “特撮ヒーロー出身のイケメン俳優”から脱却も
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン