ビジネス

オフィス街から住宅街へ場所を変え大成功「フードトラック」

オフィス街では弁当が売れたが、マンションや団地周辺ではクレープや総菜なども人気。場所に合わせて商品も変えた

 新型コロナウイルスの感染拡大により、窮地に立たされた企業は少なくない。その中でも飲食店は特に厳しい状況を強いられている。しかし、起死回生のアイディアで業績を回復させるケースもある──。

オフィス街から住宅地へ場所を変えて大成功

 コロナ禍でリモートワークが増え、ビジネス街では人が減っているという。首都圏・関西・福岡の280か所で、提携フードトラック900店を展開するベンチャー企業「Mellow」は、ビジネスパーソンをターゲットに、フードトラックで弁当などを販売してきた。しかし、3〜4月にかけての売り上げは半減。営業戦略の変更をせざるを得なかった。

「私たちの仕事は、ビル運営者からビル前などの場所をお借りし、フードトラック運営者にその場所を紹介、派遣すること。コロナ以前は都市部のオフィス街がメインターゲットでしたが、今年3月以降、ランチを買いに来る人がいなくなってしまいました」(同社共同代表・森口拓也さん・以下同)

 そこで、人がいまどこに集まっているのかを考えたのだという。リモート勤務でオフィス街から消えたビジネスパーソンは在宅勤務をしている。

 また、学校が休校になり、子供もずっと家にいて、家族の食事を3食作らなければいけなくなった家庭も多い。ランチくらいは弁当などにして手を抜きたいと思っている人は多いはずだ。

「そこでターゲットを、郊外を含めたマンションや団地に変えることにしたのです」

 4月8日、マンション向けのフードトラック「おうちでSHOP STOP」の宣伝を始めたところ、1か月ほどで約1500物件の問い合わせが。さらに8月中旬までには、その数が8000物件にものぼった。着眼点を変えたのが功を奏したのだ。

 マンション以外に、病院でもサービスをスタートすることに。さらに経営が苦しくなっている飲食店がフードトラックに挑戦できるよう開業支援・車両リースなども開始。コロナ禍をきっかけに、逆に営業フィールドを広げた。

【出店場所】スマホアプリ「SHOP STOP」(無料)をダウンロードすると、いつ、どこに、どのフードトラックが来ているのかをチェックできる。

※女性セブン2020年9月24日

関連記事

トピックス

「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
2人は互いの楽曲や演技に刺激をもらっている
羽生結弦、Mrs. GREEN APPLE大森元貴との深い共鳴 絶対王者に刺さった“孤独に寄り添う歌詞” 互いに楽曲や演技で刺激を受け合う関係に
女性セブン
無名の新人候補ながら、東京選挙区で当選を果たしたさや氏(写真撮影:小川裕夫)
参政党、躍進の原動力は「日本人ファースト」だけじゃなかった 都知事選の石丸旋風と”無名”から当選果たしたさや氏の共通点
NEWSポストセブン
セ界を独走する藤川阪神だが…
《セの貯金は独占状態》藤川阪神「セ独走」でも“日本一”はまだ楽観できない 江本孟紀氏、藤田平氏、広澤克実氏の大物OBが指摘する不安要素
週刊ポスト
「情報商材ビジネス」のNGフレーズとは…(elutas/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン
入団テストを経て巨人と支配下選手契約を結んだ乙坂智
元DeNA・乙坂智“マルチお持ち帰り”報道から4年…巨人入りまでの厳しい“武者修行”、「収入は命に直結する」と目の前の1試合を命がけで戦ったベネズエラ時代
週刊ポスト
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト