「ラミレス監督は極端と言えるほどデータを重視する。しかし、ランナー1塁の場面で9番・投手にバントをさせないなど、データを重視する監督とは思えない作戦も取る。打率を考えれば、投手がヒットを打つ確率は1割程度。これでは、選手が疑問に思ってしまう。どんな監督でも言動に多少のばらつきはあるが、勝てなくなると一貫性がないように見えてくる」
一方、巨人は着実に首位固めをしている。今年はクライマックスシリーズ(以下、CS)がないため、早くもセ・リーグは消化試合を意識せざるを得なくなってきた。各球団の監督人事にも注目が集まるだろう。
「ラミレス監督は昨年までの4年間で3度Aクラス入りし、2017年にはCSを勝ち上がり、日本シリーズにも進出した。前身の大洋ホエールズを含めても、これほど安定的な成績を残した監督はほとんどいない。外国人選手が結果を残すのも、前年まで控えの佐野恵太を4番に抜擢できるのも、ラミレス監督だからこそでしょう。選手を見る目は確かです。
しかし、このまま続投しても、優勝は難しいように思えます。作戦面では『8番・投手』や『2番・筒香嘉智』など意外な起用が功を奏したが、機動力を生かせていないし、野球自体が大雑把に見える。ゲーム中に臨機応変の采配で試合の流れを変えることも少ない。フロントはここ2年、ラミレス監督自身の潜在能力に期待し、続投させた面もあったと思いますが、5年で一区切りつけるのではないでしょうか」
今シーズン残り試合に全力を注ぎ、巨人を猛追できるか。