このようななかで、推奨されているのが日本料理だ。日本料理は定食などで一人分が決まっており、量も少なく、食べ残すことはほとんどないためだ。
しかし、中国では伝統的に宴席では、ホスト側のメンツもあり、客を丁重にもてなすことを示すため、料理の量を多くすることが習慣となっている。
これについて、中国政府のシンクタンク、中国科学院などが行った調査では、中国の都市部の飲食店で1年間に出る残飯の量は1700万~1800万トンで、これは3000万~5000万人の1年分の食料に相当すると試算しており、習氏の食べ残し禁止令を理論的に擁護している形だ。
しかし、市民の間からは「習近平は青年時代に、文化大革命(1966~1976年)で田舎に下放されて、満足な食事もできなったため、いまごろ食べ残し禁止令を出しているのに違いない。それをいま、我々庶民に押し付けるのは時代錯誤だ」との声も出ている。